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「週刊ダイヤモンド」&「週刊東洋経済」(いずれも2009年2/7号)

 次号発売前夜に記すのもなんだが、2/2発売の「週刊ダイヤモンド」&「週刊東洋経済」はじつに面白かった。

 「週刊ダイヤモンド」は「ハケン共存かVS正社員対立か」、「週刊東洋経済」は「雇用壊滅!」といずれもこの間の雇用・貧困問題について特集を組んでいる。

 この号に限らずだが、「週刊ダイヤモンド」は湯浅誠さんや雨宮処凛さん、赤木智弘さんといった論客を集めていて、多彩さで軍配があがる。「ダイヤ」にこうした方々が出る、ということの社会的な意義は決して小さくないと思う。原稿料事情を僕は全く知らないが、こういうメジャーどころで少しでもちゃんと稼いで頂けるといいなあ、などとも考える。まあ、そのためには現場でちゃんとお客様に買って頂けるようにアピールしなきゃいけないのだが。

 かわって「週刊東洋経済」。取材力の強さ、目配りの幅広さと深さを感じる。「ハウジングプア」という表現を前面に出し、母子生活支援施設にまで踏み込んでいるあたりは『フリーターズフリーVOL.2』での極めて高度な到達を髣髴とさせる。また、派遣村での湯浅さんと連合高木会長との対面のクローズアップの仕方など、かゆい所に手が届くというか、実に行き届いていて、読んでいて何度も唸った。

 特集作成チームの筆頭に、『雇用融解』の風間直樹さんのお名前を拝見し、なるほどと得心した。もちろん集団作業の賜物であることは間違いないわけだが、いや、素晴らしい特集だと思う。

 バックナンバーは取り揃えていなくても、すぐ前の号は置いている書店はわりあいにあるので、お見逃しの方はぜひ。

by todoroki-tetsu | 2009-02-09 00:23 | 業界

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