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第1回ARGフォーラムが熱かった!

 昨日は第1回ARGフォーラムに行ってきた。

 申し込んではみたものの、何の予備知識もなく、なんだか面白そうだぞ、という嗅覚だけで参加。自分の嗅覚に間違いなかったのはなんともうれしい。とにかく大変に勉強になった。

 多分ご参加の皆さんがあれこれ書かれるだろうし、twitterでも@arg_forumや#arg_forumで検索したりすると色々と様子が知れる。
 
 僕がもっとも印象に残ったことをふたつ。

 ひとつめ。モノを書く人の生活を成り立たせなければならない、ということが明確になっていたこと。一部意見があるかもしれないが、しかし、大まかに言ってこの点は重要と考えられていたように思う。津田さんのご提言「せめて出版社と著者がフィフティフィフティの関係になれないか」というのは非常に共感した。

 ふたつめ。主催者岡本さんのお話。企画趣旨説明や、司会のあいまのご発言に、現在の出版社の状況に対する厳しくてあたたかいまなざしを感じた。「今の30代、20代はどうなる? そこを真剣に考えなければならない」という言葉、また、「このフォーラムで今後の議論の前提となる出発点を明確にしたい」という言葉に、「心意気」を感じた。

 では、書店員の自分はどう考えればよいのか? 本体価¥1,000の本を売って¥200ちょっと手元に残る、でもおおよそは返品できる、という仕組み。なんとか手元に残るものを増やしたい、というのが正直なところで、やっぱり書店員は長く続けるのが難しい商売でもある。でも、書店の「取り分」を増やそうとすることでだれかの何かを奪ってはいけない。 

 結局、今本を買っていない方に買って頂くか、に専心する、ということにとりあえずはいきつく。「売上はすべてをいやす」という計数関係の本によく書かれているフレーズが思い浮かぶが、さて……。

 普段の仕事をやりつつ、こうした機会でいろんな方のお話を聞き、考える。それしかまずはないかな。

追記
 今回のフォーラムは、無料だが1口千円の「寄付」を募る、というスタイルであった。僕はまず話を聞いてから、と思い、開演前には財布をあけなかった。

 登壇者の皆さんのお話を伺い、これは勉強になるぞ、と思い、帰りがけに千円出そう、と決めた。途中岡本さんの心意気を伺って、もう千円と決めた。都合帰りがけに2千円を「寄付」した。もっと出すべきだったのかもしれない。しかし、少なくとも2千円の価値はあった。

 失礼に聞こえると申し訳ないのだけれども、これはいわば「投げ銭」の感覚である。 「ロスジェネ」第三号の大澤信亮さんの「『ポップ・アート』から『デモ・アート』へ」ともちょっとつながるかもしれない。『七色いんこ』が説く役者と観客の関係も少し頭をよぎる。

 いいものを聞かせよう/見せようとするのは壇上の領分、それがいいものであれば「心付け」を渡すのが観客の心意気、であろうか。

 もっとも、僕もお金を払って見聞きするもの対してはそれ以上に何かをすることはないので、矛盾しているな、とは思うのだけれども。
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by todoroki-tetsu | 2009-08-18 10:57 | | Comments(2)

「近代100年の問い〜文学とアートの過去・現在・未来〜」

 イベント情報です。

 ポスターが素敵なのですが、うまく画像をのっけられないので「ロスジェネ」のページをぜひご覧下さい。

 いわゆる「ロスジェネ」論壇が低迷している今、かなり本格的なというか伝統的な、デカいテーマに真っ向から挑むものと感じます。「ガチ」な話しが聞けるものと期待しています。
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ロスジェネ3号「エロスジェネ」出版記念イベント

【イベント名】第58回紀伊國屋サザンセミナー
      「近代100年の問い〜文学とアートの過去・現在・未来〜」

【とき】8/10(月)午後6時半開場 午後7時開演

【場所】紀伊國屋新宿南店7F紀伊國屋サザンシアター

【出演】
小森陽一(東大教授/国文学者)
会田誠(美術家)
浅尾大輔(小説家/ロスジェネ編集長)
大澤信亮(批評家/ロスジェネ編集委員)
増山麗奈(画家/エロスジェネ責任編集)

【予約方法】03−5361−3321(紀伊國屋サザンシアター)
★紀伊國屋本店・新宿南店にてチケット販売も行っております。

【入場料】1000円

【テーマ】
一〇〇年前、世界の中心・ロンドンで精神を病むまで近代を味わい、高等遊民という名の「ロスジェネ」を主人公に小説を書き続けた夏目漱石。漱石の死の直前に渡仏、芸術の都・パリで喝采を浴びるという日本画壇の悲願を達成しながら、太平洋戦争中その力のすべてを「戦争画」に叩き込んだ藤田嗣治。彼らの絶望と希望を私たちは一度でも魂で受け止めたことがあるのか。漱石研究の第一人者・小森陽一氏、「戦争画RETURNS」で近代日本画を問うた画家・会田誠氏を迎え、資本主義の暴力を怒りの沸点で味わった「ロスジェネ」が、今、グローバル下の文学と芸術という「近代一〇〇年の問い」を切り開く。現実の矮小化、下らぬマッピング、偽の問題、愚劣な揶揄が許される時間はもう終わりだ。(大澤信亮)
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by todoroki-tetsu | 2009-07-30 00:36 | | Comments(0)

『思想地図』発刊記念シンポジウムに行ってきた

 紀伊國屋サザンシアターで行われた『思想地図』発刊記念シンポジウム、「公共性とエリート主義」に行ってきた。

 多分いろんな人がいろんなことを書くだろうと思うので、ひとつだけ。

 秋葉原の事件について、姜尚中さんが繰り返し触れていたことと、鈴木謙介さんが積極的には触れなかったこと。
 
 自分のフィールドである政治学の枠組みを慎み深く用いながら議論する姜尚中さんと、展望をなんとか見出そうと必死だった鈴木謙介さん。

 このお二人の姿が一番印象に残った。他の皆さまが何か不真面目だったとかそんなわけでは決してない。そういう意味ではない。北田さんの冒頭の問題提起、東さんと宮台さんの白熱した議論も大変興味深かった。

 そんな皆さまをおさえてなお、言葉の裏に抱えている「思い」がいっそう伝わってきたのが姜尚中さんと鈴木謙介さんだったのだ。

 安易にこんな言葉を記したくはない。でも、このお二人のおかげで、少し展望――漫画版ナウシカ的な意味での「光」――が見えた気がする。

 来週のロスジェネのイベントはどんな様子になるのだろうか。

追記
 今しがたNEWS23で鈴木謙介さんが座談形式で話しておられた。本当に自分の問題として考えていらっしゃるのだ、と思う。そうか、だからこそあえて語らなかったのだろうな、などと愚考する。もちろん、だからといって姜尚中さんが……というわけではない。世代の差による捉え方の違い、というだけであって、その真摯さには変わるところはない、と思う。

 次回の文化系トーク系ラジオLifeは重いかもしれない。でも、今までにもまして絶対に聞かねば、と思う。必ず、リアルタイムで。

 
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by todoroki-tetsu | 2008-06-17 00:39 | | Comments(0)

この心意気はよいと思う

 結局仕事の関係でいけなかった、本田由紀さんと広田照幸さんのイベント

 どんな様子だったのかはおいおい聞いていくとして、学生さんを無料にしたのはすばらしいと思う。

 提案者は三省堂さんなのか、出演者なのか、出版社さんなのかはよく分からないけれども、こうした書店でのイベントでの学生無料というのは珍しいのではないだろうか。

 6/27のイベントではどのようにされるのかは分からない。学生さん無料なんてそうそうできることではないので、次回もと期待するのは無理というものであろう(もし誰にとっても無理のないような形であればもちろんそれに越したことはないけれど)。

 結果集客に寄与するものであったのかは分からないのだけれども、こうした心意気は大事だと思うし、また、業界にいる者のはしくれとして、こういうことを忘れてはいけないように思う。

 僕は単純なのだろうか? こうした取り組みを見ると、「(自分の店以外では)なるべく三省堂さんで本を買おう」とか、「本田さんと広田さんの本をしっかり売ろう」とか「双風舎さんの本を売りたい」などと思うのである。
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by todoroki-tetsu | 2008-06-15 11:04 | | Comments(0)