アブラショフ『即戦力の人心術』

 あーあ、土井英司さんが読売で紹介される前にはもう読み終えていたのになぁ。面白いと思って、いや、もうちょっと様子を見ようかな、と思っていたのがまずかった。すぐに動くべきだったのだよな……と自分の目利きの弱さを嘆く。いや、相変わらず品切れ状態の続く『即戦力の人心術』のこと。

 土井さんの簡潔にして的を射たコメントに付け加えることは何もない。自分の実感だけを少し。

 アブラショフさんがやってきたことをどれかひとつでも実践できれば、自分の職場は少しでも改善できるに違いない、と、ちょっとでも実行に移せることはないか、と考えている。もっとスタッフをほめなきゃいけないな、とまず思ったし、今少しづつではあるが努力している。いやあ、難しいなあ、褒めるって。でも、何からなりと手をつけないことにはよりよい職場には出来ないと思うので、頑張る。

 こまごましたことでいろいろとTTP(徹底的にパクる:吉越さんの造語)出来そうなことは山ほどあるのだが、その中でより本質的で、かつ重要だなと思ったのは、自分の職場=チームをどう描いていくか、ということ。本文にはこんな箇所がある。

 
「ベンフォルドを海軍で最もすぐれた艦にしようと決意した私は、そのことを部下たちに繰り返し言った。すると、ついには彼ら自身もそう願うようになったのだ。私は部下たちに、艦を訪れるすべての人に対して、その人物と目を合わせ、握手をし、微笑み、『海軍で最もすぐれた艦へようこそ』と言って迎えるようにしてほしいと伝えた」(P.58)


 一歩間違えると傲慢極まりないのだけれども、謙虚さを持ち合わせつつ十分に根拠ある自信(自負? 矜持?)を持ったチームでありたい、と思う。どんなスローガンがいいのか、まだよく分からないのだが、自分たちを誇りに思えるような、そんなチームを目指したい、と思う。
 
 吉越浩一郎さんが訳されているが、おそらく、吉越さんの実感も訳に反映しているんじゃないだろうか、と思う。いわゆる学術書だとまた事情が違ってくるのだろうが、こうした本は経営現場で実践を積んだ人が訳に携わってくれると実に読みやすい。これは平易ということではなくて、彼我のビジネス環境の違いを肌身で分かっているから、おのずとそうした点を考慮して日本の読者に伝えようとするからではないか、と。まったくもって憶測だが。

 来週というか今週末にはたぶん重版が上がるはず。ガッツリ売るぞ!
 
[PR]

by todoroki-tetsu | 2008-10-13 00:05 | 運動系 | Comments(0)

<< 吉越浩一郎『ムダな仕事はもう、... 木村俊介「漫画評論ではわからな... >>