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『魂の仕事人』、読了

 ちょっと仕事上のことで思うところあり、働きかた本を物色。入ってきたばかりの『魂の仕事人』が目に留まる。要するに、インタビュー集である。
 
 よくあるキャリア本/転職本かと思いきや、初っ端が伊勢崎賢治さん。なんじゃこりゃ、と思わず買ってしまった。

 こういう本は成功企業の例を紹介した本と同じく、成功した結果を跡付けているだけであって、それはそれとして力のある言葉なのだと思うのだけれども、少しさっぴいて聞かなきゃいかんかな、という気も一方でする。

 だが、伊勢崎さんにはじまり、森達也さんやら雨宮処凛さんやらといっしょに大勝軒の山岸一雄さんや野田義治さんなど個性派ばかりの面々が集い、締めはあの竹熊健太郎さん。よくこんなセレクトをしたものだ、と思う。この強烈さを味わうだけでも価値がある。

 ありがちというか、定番の分野であるだけに、類書でも『働く理由』や『働くということ』といったロングセラーも少なくない。あえてどう差別化するかは難しい。ひょっとするとキャリア本というよりも、ルポとして捉えたほうがいいのかもしれない。この本で初めてお名前を知った人が少なくない。

 高校生なら十分に読める内容だと思う。これから働こうと考える若い人にまずはオススメしてみたい。ひょっとすると、格好の職業教育のテキストなのかもしれない。

by todoroki-tetsu | 2008-07-14 00:03 | 運動系

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