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『思想地図』を読み始める

 いまさら「論座」2008年5月号を持ち出すのも気がひけるが、雑誌ばやりだそうなのである。

 よく分からない。

 入社したての時、返品の際に書籍/雑誌を混ぜてしまって「そもそも雑誌とは雑誌コードの付いているもので……」などとこっぴどく怒られた、とか。台湾だと定期刊行物=雑誌であって、書籍と税率が違う(いや、免税対象だったかもしれない)、とか。
 
 そんな話はさておき、「雑誌」って名乗ろうとすることがよく分からんのですね。いわゆる「論文集」でいいじゃないか、と思うのです。大昔(?)「ポリティーク」が創刊された時に感じたことなのですが、その感じはどの「雑誌」を見てもなんとなくある。もちろん、そのことと中身への評価はまったく別です(まったくもって不定期だけれども、やはり「ポリティーク」は読み応えはあると思う)。

 きっといわゆる「論壇」的な雰囲気がいかにも雑誌というスタイルにはあるのだろうな、という気がするのですが(モンキービジネスになると「文壇」?)、なんか「同志」が集まってなんかやってる、という感がいい具合に回っていくと面白いんでしょうね。

 断続的だったり、いつの間にか出なくなったり、なんてことがよくある(というよりほとんど?)本屋勤めの身としては分かっているわけで、 随分と気合の入った「創刊の辞」的なものを読むたびに、「いや、そんなに力が入って続くの? 大丈夫?」なんてことを考えたりするのであった。

 というわけで「思想地図」です。まだ読み始めたばっかりですが、共同討議「国家・暴力・ナショナリズム」は読み応えがありますね。それぞれの主張はもちろん面白いのですが、なんといってもこのメンツの中に中島岳志さんが入っているのが議論の幅広さというか奥行きにつながっているように思います。
 
 読み進めながら、思ったことを記していこうと思います。とりあえず、高原基彰さんが早々にご自身のブログで指摘されているところまでは読み進めていきたいですね。

 楽しみです。

by todoroki-tetsu | 2008-04-27 01:02 | 業界

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