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『忌野清志郎1951-2009』

 確かに忙しかったし、思うところもいろいろあった。でも、このひと月の間、忙しさに逃げて忘れようとしていたことも確かではあった。 

 忌野清志郎さんのことについてはいろんな人がいろんなことを書いたり話したり、思ったりしている。あげるとキリはない。みんな、それぞれの思いが、ある。

 清志郎さんの本の少なくないものが入手困難であったのはあらかじめわかっていた。僕が本屋として決めたこと。「これは」と思うものが出るまで、待とう、と。往時の多摩蘭坂の姿を思い起こしながら、福岡のライブハウスで握手してもらったことを思い出しながら、武道館での完全復活祭でのすばらしいステージのことを思い出しながら。

 なので、ロッキング・オンの渋谷さんが「追悼号を出す」と早々にブログで宣言してくださったのは実に心強かった。まだ連休中のことだ。

 ついに、出た。それが『忌野清志郎1951-2009』 。ワゴンで染め、お気に入りの音源を片っぱしから店頭で流している。ありがたいことに、「バカ売れ」である。

 未見の方もいらっしゃるだろうから、詳しいことは書かない。でも、ページをめくるたびに「気迫」が伝わってくる。ほんとうに、「ライブ」のような本だ。

 重版の予定も具体的になってきた様子、品薄・品切れの店舗・地域でももう少しすればある程度はいきわたると思う。
 
 そんなに好きではなかったけど聞いたことはある、という人であれば、ぜひ一度手に取って頂きたいと思う。最高に「ライブ」な一冊でありながら、今この日本で何かを表現するということ、メシを食うということ、「大人」であるということについて、深く考えさせられる。

by todoroki-tetsu | 2009-06-09 22:55

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